卓人の卓人による卓人のための卓球上達ブログ

卓球指導者による上達方法を体の使い方、戦術、練習方法などの観点でシェアしたと思います!

【技術】高速バックドライブのコツ -下から上ではなく前へ振る-

卓人の皆さんこんにちは。ムーです。

 

今日は前回のフォアハンドに引き続きバックドライブのイロハについて紹介します。

 

以前はオールフォア卓球が美徳化されていた時期がありました。

フットワーク練習を倒れ込むまでされていた、というベテラン選手も多いのではないでしょうか。私もそうでした。

 

昨今を見てみると強いバックハンドを使いこなす選手が増えてきましたよね。

当時、岸川聖也選手が出てきた時にはとても衝撃を覚えたのを思い出します。

以降、フォアからもバックからも攻撃ができるプレーが世界の基準になりました。

 

さて、バックハンドについてはまずは基礎をしっかり身につけましょう。

 

ura-omote-pen-shake.hatenablog.com

 

フォアも基本が大事なことに変わりないのですが、バックは特にラケットを振れる領域がフォアに比べて狭いです。まずはコンパクトにボールに合わせたスイングができるように心がけましょう。

 

 

それでは今日はバックハンドで下回転を持ち上げるためにはどうすれば良いかという点にフォーカスして説明したいと思います。

 

 

皆さんバックからの攻撃の起点は作れていますか?

・バックはツッツキやブロックメイン

・バックドライブはボールを起こす程度

・バックドライブはカウンターされやすい

 

などとなっている方も多いのではないでしょうか。

やはり卓球の試合となると基本はバックを攻められる事が多く、相手もツッツキやループで上げてくるドライブを待っているケースがよく見られます。

 

 

 

私はラケットを台より大きく下げて(膝の位置くらい)バックスイングを取ることはおススメしません

 

よく"しっかりラケットを下げて溜めを作る"などと紹介されることがありますが、試合中そのような時間はありますか?

 

絶対バックドライブを打つんだ、と決めてその通りになれば良いですが、そのような時間と余裕はなかなか作れないものです。

 

恐らく下げる、溜めるで0.6〜0.7秒ほど使ってしまいます。

また、溜めることは大事なのですが、一度静止してしまう事でスイングでボールを迎え打ちにいってしまいがちです。

ラケットの角に当てたり、ホームランしてしまう事も多くなってしまいます。

このブログで何度も言っていますが、ボールにスイングを合わせる事が重要です。

 

 

では、どのようにスイングすれば良いでしょう。

 

 

私はフォアでも紹介した∞打法を強く勧めます。

f:id:ura_omote_pen_shake:20181031192701j:image

∞打法のメリットは以下の通りです。

・後ろ小さく、前大きくのスイング軌道でボールに合わせたスイングが出来る

インパクト時にラケット面が立つためインパクトが確保できる

・大きな溜めを作らないので前後動作と連動させやすい

・低く鋭い弾道になるため相手が取りづらい

 

 

少し細かく説明しますね。

スイング軌道ですが、ボールが自コートにバウンドするかしないかのタイミングでラケットを引き始めるくらいで十分ボールに合わせられます。とっさのドライブも可能です。

ポイントはラケットを引きすぎない事です。

引き過ぎるとその後の動作も大きくなってしまうので、手首を入れてその下からラケットを出すくらいが丁度いいです。

 

そして最も重要なのはインパクトとその後の動作です。

f:id:ura_omote_pen_shake:20181031214819j:image

フォアの際も言いましたがインパクトはボールの真正面からやや下にラケットを当てる事が重要です。

 

そしてボールを捉えるポイントはバウンド直後、もしくは頂点前です。頂点を見てしまうとボールの下を捉える事が難しくなります。

 

良くバック表の方がドライブを打つ際に意識することと近いです。

バックの上手い選手が打つ直前に軽く屈伸動作をしている光景を見るかと思いますが、このためです。

 

そしてさらに重要なのはインパクト後です。

ボールを捉えた後に上に擦るのではなく前腕を返すことです。手首は自然に返るくらいで意識しなくて良いです。

さらに返した直後に肘を引いて下さい。この動作で強い上回転がかかります。さらにニュートラルに素早く戻る事ができるため、ブロックされた後に素早くラリーに持ち込めます

 

この一連の動作はタオルの片方を掴み、掴んでいない方を前に投げ、手前に素早く引く動作と同様です。一度は遊びでやった事がある動作だと思います。

 

この打ち方で打つと相手から見るとフォア面が見えるような打ち方になります。

バックドライブの威力のある方やプロ選手のドライブはフォア面がこちらから見えますよね。

 

擦るではなく前腕をしっかり返す事がミソです。

 

このドライブは前に打つためカウンターの隙を与えず、威力のあるボールを打つ事ができます。

 

 

※追記:また、この打法で重要なのは力を入れ過ぎないことです。インパクトからその後の返しは楽にスイングしましょう。(ボールの下を捉えることで相手の下回転による反発も利用できるため)

 

 

余談ですが、この打法だと硬いラバーがおススメです。

前腕を返す前にボヨーンと飛んでしまう柔らかいラバーだと強い上回転がかけられません。

いくつか試した中ではテナジー05、ファスタークG1、V15エキストラ、Q3が非常に良い感覚でした。中国ラバーも相性バッチリです。

 

 

▪️今日伝えたいこと

・バックスイングは下ではなく、手前に引き、その下からボールに向かってスイングを始めましょう

インパクトはボールのやや下を膝の屈伸を使って捉えましょう

・ボールを捉える位置はバウンド直後、もしくは頂点前です

インパクト後は前腕を返し、返した直後に肘を引いてニュートラルに戻りましょう

 

バックドライブは難しいという概念が消えるはずです。

 

是非トライしてみて下さい。

 

 

それでは今日も卓球ができる喜びをかみしめて。

 

 

ムー