【技術】バック基本打ち
卓人の皆さんこんにちは。ムーです。
今日はようやく意識の話から技術の話へ移っていきたいと思います。
今後も卓球に必要な意識についての話と並行して進めますね。
さて、技術1発目の今日は「バック基本打ち」についてです。
”あれ?フォアじゃないの?”
と思われるかもしれませんが、私は初級者がこれから効率よく上達するために、
もしくは中級者が再度自分のフォアを見直す際にバックの打ち方を固め、
同じ要領でフォアに適応すればスムーズに矯正できると考えております。
実は調べてみたところこの考え方はヨーロッパで比較的多く取り入れられているようです。
確かにスムーズにバックを振っている選手にヨーロッパの選手が多いように思います。
ここからは私の考え方です。
なぜバックの方を先に行うと良いのか。
これは前回お話しした話ととても関連があります。
ura-omote-pen-shake.hatenablog.com
詳しくは過去の記事を読んで頂きたいですが、要点だけおさらいすると、ボールにスイングを合わせることが重要ということです。
この感覚をまず覚えるためにはバックからの方がスムーズに入れると考えています。
理由は、「バックは体が邪魔して余計なスイングをしにくい(しなくて良い)ので自然とボールに合わせたスイングをする感覚を掴める」ためです。
日本で指導を受けるとまずフォアから入ることが多いと思います。するとスイングする気持ち良さを覚え、バックに入ります。
するとバックは思うように振れないためチグハグな感じになってしまいます。
これは入りの部分でボールに合わせたスイングから乖離してしまっているためです。
では、なぜバックから入るといいと考えているのかを説明します。
絵:上から見たスイングイメージ
この絵を見て頂くとわかり易いと思います。
フォアは腕全体(上腕、前腕)が動き、またスイング方向に体がないために前後に大きくスイングできてしまいます。
一方でバックは自分の体が壁になり空間がなく、かつフォアに比べ上腕が動かないためスイングがどうしても小さくなります。
このため、ボールに合わせたスイングにどうしてもなってしまうのです。
”バックはフォアに比べ空間がないから難しい”という声もちらほら聞きますが、むしろこの空間がないバック打ちさえマスターすれば、自然とフォアにもそんなに空間は必要なく安定することが分かってくるはずです。
少しトゲがありますが、上記のようなことを言ってる方は大抵フォアに安定感がありません。
では、バックの基本打ちをする際の姿勢ポイントです。(左利きは逆になります)
・足は右利きの場合は右足を半歩後ろ、もしくは並行足
・前傾姿勢を取り、かかとが少し上がった状態でも安定して立てる程度
・大きなボールを抱えるように空間を作りラケットを構える。この際右肘が胸から20cm(ラケット長さ程度)くらいの位置になるようにする。
次にボールが来た時の打ち方ポイントです。
・ボールが自分のコートでバウンドした際に右足のかかと、もしくは両足のかかとを床に突きタイミングを取る。その際ラケットをボールのバウンド位置まで持っていく。
・バウンド直後のボールに触れる
・ボールに触れる際、上腕は意識的には動かさず肘を支点に前腕を返す
・元の姿勢に素早く戻る
ポイントの中での特に注意するポイントは
・バウンドに合わせてタイミングを取る
→これによりボールにスイングを合わせることができます
・バウンドのところにラケットを持っていく
→スイングをコンパクトに、かつ向かってくるボールの威力を効率良く使うためです。
・バウンド直後にボールをラケットに当て、肘を支点にラケット(前腕)を返す
→肘を支点に前腕を返すこと(前腕の旋回運動)で余計な力を使わずスムーズに打球できます。また元の姿勢に戻りやすい効果があるため連打がしやすいです。肘の位置が暴れてしまうと元の姿勢に戻るのにも力を使わなければいけないため、肘は固定する意識です。ラケットは楕円を描くような動きでスイングしましょう。
ボールを引きつけすぎると最初に述べたように体が邪魔するため窮屈な打球になってしまいます。
またラケットを台より下げてしまうと、ボールに合わせたスイングがしづらく、振りすぎてしまうため安定しません。
この2点は特に注意してもらえると良いです。
手首はどうすれば?という疑問が出てくると思いますが意識はいりません。
なぜなら手首は自然に動く程度で良いからです。
おそらく打球時に軽く前方に動いていると思いますがそれで大丈夫です。
スイング同様、動かしすぎないようにする必要があります。
練習方法
①多球にて同じ位置に球出しをしてもらって返球しましょう。
②多球にてバック側ランダムにボールを出してもらい返球しましょう。
→この際、基本姿勢はそのままボールが体の中心からずれた方向の足を横にスライドさせ、あとは同様です。常に体の中心で打球する癖をつけましょう。
③多球にてバウンドの位置をネット側に短く出してもらい、返球しましょう。
→バウンド直後にラケットを持っていく際、右足を前に出して、あとは同様の動作です。体の左前にバウンドした打球は左足を出しても良いです。
この練習で一通り返球できるようになれば、あとは1球でのバック-バックのラリーです。
向かってくるボールの前後左右のばらつきに体が自然と反応できるようになれば合格です。
■今日伝えたかったこと
・初級者、フォアを安定させたい中級者はバックで感覚を掴むと上達、矯正しやすい
・バック打ちでボールに合わせたスイングを体に馴染ませましょう
・腕は振りすぎず前腕を返すだけ
・元の位置に戻るところまでがスイング
以上となります!質問などあればコメントください。
それでは今日も卓球ができる喜びをかみしめて。
ムー