卓人の卓人による卓人のための卓球上達ブログ

卓球指導者による上達方法を体の使い方、戦術、練習方法などの観点でシェアしたと思います!

【技術】フォア基本打ち

卓人の皆さんこんにちは!ムーです。

 

今日はようやくフォア打ちについて触れていきたいと思います。

指導していく上で最もデリケートな技術であり、いつもとても気を使いながら、また受講者さんの体の特徴をしっかり観察しながら教えています。

 

テキストで少しわかりづらい部分もあるかもしれませんがエッセンスを抑えて練習に取り入れてみてください。

 

さて、以前バック基本打ちについての説明の際、”バックの感覚をフォアに適応すれば良い”という旨のことを書きました。

 

ura-omote-pen-shake.hatenablog.com

 

重要な点はほとんどがバックと同様です。

 

まず基本姿勢ですがこれもバックと同様です。

バックとフォアを切り離して考えてはいけません。そうです、卓球はとっさにフォアにボールが飛んできたり、バックに飛んできたりするスポーツです。

とっさの対応が求められるので基本姿勢は揃えておくことで無駄な動きを減らします。

 

おさらいを兼ねて記載すると以下の通りです。(左利きは逆になります)

・足は右足を少し下げます。左足の土踏まずと右足の親指の付け根が同じラインに来る程度。もしくは並行足。

・前傾姿勢を取り、かかとが少し上がった状態でも安定して立てる程度

・大きなボールを抱えるように空間を作りラケットを構える。この際右肘が胸から20cm(ラケット長さ程度)くらいの位置になるように。

 

 

ここまでは大丈夫ですよね。

次にスイング、打球時のポイントを説明していきます。

バックを先に、フォアを後に説明する意図はここにあります。

 

フォアでのタイミングの取り方、打球点についてはバック同様ですが、スイングする際に腰回転という重要な動きが入ってきます。

スイングについて少し行程を詳しく説明しながら進めます。

 

■スイングする際のポイント

①ボールが自分のコートでバウンドした際に右足のかかとを床に突く。(バックのタイミングの取り方と同様)

②かかとを床につけると同時に、左足ヒザを少し右に倒す、と同時に右足ヒザを右に少し倒す。

 

ここで②をもう少し説明します。

 

この動作をする目的は腰を右に回すためです。

皆さんの中でも腰回転を使う必要性を理解されている方は多いでしょう。

しかし、その回転のさせ方を理解している方は少し減るのではないでしょうか。

 

人間の体はある特定の部位だけを動かすということは非常に難しく、仮にできたとしてもとても力、エネルギーを必要とします。

連続動作などしているとすぐに疲れが出て、最悪故障につながってしまいます。

これは自然な動きではないからです。

 

上半身や腰などを動かす際にどうしても連動するのが下半身です。

ですので、腰の回転を下半身を使って自然に作り出していきます。

 

②の動作を行う上で重要なのは左ヒザを右に少し入れる点です。その際右足を連動して(同時に)右に少し倒します。すると体が少しねじれたように沈み、右足の股関節に負荷がかかります。この感覚が重要です。

この動作を覚えると腰が勝手に右に回っているはずです。

 

同じような動作をしている例としては回転椅子に座って両足で右を向こうとした際、左ヒザ、右ヒザが右に倒れ込むような動きになるはずですのでイメージとして持ってみてください。

 

この一連の動作を行うことで基本姿勢から腰が右に回り、ラケットも腕を動かすことなくスムーズに引くことができます。

 

これがバックスイングの基本になります。

 

よく聞かれる質問で「股関節を入れ込むにはどうすればいいですか」というものがあります。

先ほど述べたように腰回転の際股関節は勝手に入るので、ヒザの使い方を意識してみて下さい。

またくれぐれも腕だけを引いてバックスイングするのはやめてくださいね。

それでは続きに戻ります。

 

③②の要領で右に回転させた腰を今度は基本姿勢に戻します。

これも腰を回して元に戻すのではなく足を元の状態に戻す意識です。腰は左に自然と回転するはずです。

 

④最後に基本姿勢に戻ると同時に今度はラケットをおでこの位置まで持っていきます。

この際上腕と前腕の角度は変えず肘を前に突き出すイメージです。(いわゆる肩甲骨を使った打ち方になります)

 

⑤すぐさまラケットを下ろし基本姿勢に戻ります。

基本姿勢に戻るまでがスイングです。現代の高速卓球に対応するため、この戻りの重要度はとても上がっています。

 

 

■タイミングの取り方

ボールのバウンドと同時に右足のかかとを床に突きスイング動作に入りましょう。自然とボールに合わせたスイングができるようになります。(バックと同様です)

 

■打球時の打点

バウンド直後のボールにスイングを合わせてあげましょう。

 

 

ここまでがフォアの基本打ち動作です。

 

 

気づいた方もおられるかもしれませんが”上半身の動作”についてほとんど触れていません。そうなんです、上半身は補助動作程度でほとんど使わなくていいのです。

 

これにも理由があります。

 

ボクサーが同様の動きでストレート(パンチ)を繰り出します。

腕に力を込めて打ってますか?

しっかり下半身→腰→最後に腕を伸ばすという回転運動で威力を出してますよね。

卓球も同様です。

 

 

■今日お伝えしたいこと

・フォアもバック同様のタイミング、打点の取り方をしましょう

・フォアスイングは腕を振るのではなく、腰回転を利用して安定した打球を打ちましょう

 

 

以上になります。

 

 

それでは今日も卓球ができる喜びをかみしめて。

 

 

ムー