【雑談】用具の特性とは?ラバー編
卓人の皆さんこんにちは。ムーです。
少し肌寒くなってきましたが体調崩したりしていませんか?
これから一気に寒くなってくるかもしれませんので、大好きな卓球をするために一緒に体調管理はしっかりしていきましょう。
寒くなってくると言えば、皆さん卓球をする上での困りごとはありませんか?
ウォーミングアップが憂鬱、手がかじかんで序盤は試合にならない、、
『ラバーが硬くていつもと感覚が違う』
少し強引ですが結構多くの方が困っているのではないでしょうか。
最近ウォーマーも製品として出てたりしますね。(私はカイロを乗せてます)
寒いだけでなく、湿度が高い梅雨の時期など滑りやすいという声も聞きますよね。
実はひも解いて行くと、これらの性質を理解するとご自身に合うラバーも見つけやすく、また今合わないと思っているラバーも使い方次第で合うラバーになっていきます。
では、まず何故寒くなるとラバーは硬くなるのでしょう。
イメージはしやすいですよね、人間も寒いと体が硬くなる、ガムを噛んでるところに冷たい飲み物を飲むとガムが硬くなる。日常的に感じることですね。
ゴムはプラスチックの一種であり、周りの温度にあわせて大きく3つの状態に変化します。
ごく低温(-40℃前後)のゴム種類ごとにある固有の温度(ガラス転移温度)以下になるとガラスのようなパリパリな状態になります。
そして今度は高温になると柔らかくなり、融点(ゴムによって様々ですがざっと100℃以上)と呼ばれる点を境にドロドロになります。(卓球のラバーは特殊な薬剤によりドロドロにはならないようになってますが)
そして普段私たちが生活している上記の中間に位置する温度域ではゴム状態として存在しているのです。
※プラスチックはガラス転移温度が100℃付近だったりするものもあるので普段からカチカチです。
卓球のラバーもしかりで、いきなりパリパリになったりドロドロになったりするわけでなく、周りの温度に合わせて徐々に硬くなったり柔らかくなったりと状態変化します。
では、どうにもこうにも硬くなるのが嫌だ、と悩まれる方はどのようにすればいいでしょうか。
ゴム種類ごとにある固有の温度(ガラス転移温度)がなるべく低いものを選ぶと少しマイルドになると考えられます。
難しいですよね。
天然ゴム成分が多いラバーがこれに当たります。
詳細は難しいので割愛しますが、天然ゴムは実は最も優れたゴムと言われており、人工的に完璧には再現できないほど神秘のゴムなのです。
低温に強く、強度も強い。という特徴があります。
少しでも気温に左右されたくないという方は、お店の方にそう問い合わせてみると良いかもしれません。最近では各メーカーさんが宣伝文句として「天然ゴム成分」という表記をしているものも見かけます。
ただし、天然のものは大抵水分を含みやすい性質がありますので、今度梅雨時期は注意が必要です。
一般的なラバーは天然ゴム、人工的に作られた合成ゴムがブレンドされているのでそのバランスで考える必要があります。
現在の主流はテンションラバーでしょうか。使っている方も多いと思います。
テンションて何?緊張してんの?アゲアゲな状態なの?
これは輪ゴムで考えるとよくわかります。
ピンと張った輪ゴム、ダラーンと緩んだ輪ゴム、外から指で弾くとどちらが良く振動しますか?
ピンと張ったゴムですよね。
テンションラバーとは分子レベルでピンと張った構造をしているので外からの力に敏感に反応(振動)し、よく弾くのです。
そのテンションラバーでも「弾む」「弾まない」があるのはなぜでしょう。
これは外から力を与える側、すなわち皆さんがどのくらいの力をボールに与えているかが深く関係してきます。
先ほど振動という言葉を使いましたが、ラバーが振動するのはボールにラバーをぶつけた時です。
ラバーには外からの力(振動)を吸収してしまう(エネルギーロス)固有の領域を持っています。
吸収してしまうと弾まなくなる方向に働きます。
これが数多く存在するラバーにおいて異なるため同じ力で打った際、弾みが違うように感じるのです。
(この調整はゴムの配合や薬品による調整で差をつけられています※これが全てではないです)
同じラバーである人は「弾む」、ある人は「弾まない」となってしまうのはボールとラケットが当たる時の衝撃(すなわちインパクト)が違うためです。
ですのでご自身の今のインパクトに合ったラバーを選ぶのか、ラバーの性能を最大限引き出せる打ち方をするのか、2パターンのアプローチが存在します。
仮に今のインパクトで「飛ばないな」と思っても、インパクトを小さくしたり、大きくすることで飛ぶようになるはずです。新しいラバーを使う場合は幾つかのインパクト量でロスしないインパクト量を探してみましょう。
一般的には柔らかい(ソフト)ラバーは打つ力が弱くてもよく弾む一方で、ハードヒットしてもなかなか飛んでいかないといった具合になります。
硬さや食い込みだけで考えると後者の方もよく飛ぶはずですよね。でもそうではないのは衝撃を吸収してしまうエネルギーロスが生じているためです。
このラバーを使えるような打ち方にしよう、変えよう!
今の力で最大限のポテンシャルを発揮できるラバーを選ぼう!
あなたはどちらでしょうか。
少し難しい話でしたが雑談、豆知識として捉えてみてください。
■今日伝えたいこと
・寒さでラバーが硬くなるのが嫌な場合は天然ゴム配合量の多いラバーを選びましょう
・ラバーには固有のエネルギーロスを起こす領域があるため、効率よく力を伝えるためにはロスする領域を外したインパクト量を探しましょう。
以上です。
それでは今日も卓球ができる喜びをかみしめて。
ムー